ただいま神様当番
著者:青山美智子
おすすめ度:★★★☆☆
母とわたしの間で、最近「来ている」のが、青山美智子さんの作品である。
決まって連作短編集であり、前半で出てきた人物がちょこちょこ後半で関わってきたりするため、人物像や関係性が伝わりやすい。
何度も言ってきたけれど、連作短編集は大好物である。例えるならば、職場の先輩と地元が一緒だったり、大学で新しく知り合った人が自分と似た趣味を持っていた時のような、共通点を見つけた時の嬉しさのようなものがある。
「あの人とあの人はこんなところで繋がっていたのか!」と、物語が一気に立体的になるような感じ。
この作品では、著者の作品の中でも、「どこにでもいそうな人たち」を集めた短編集であると思う。
毎朝、同じ時刻のバスに乗る人達に「神様」は狙いを定め、彼らの生活に少しだけ遊び心と勇気を与える。
明日、朝起きたら神様当番になっているのは、あなたかも…?