あしたの君へ
著者:柚月裕子
おすすめ度:★★★★☆
柚月裕子さんの作品は二冊目。
家庭裁判所調査官である「カンポちゃん」のお話。
「慈雨」のようなミステリー性がなく、次はどうなる!?という展開ではなかった分、ゆっくり読めて、家庭裁判所調査官という仕事の難しさを学ぶことができた。少年事件や離婚問題を解決に導くお仕事。
対事件ではなく対人の仕事は、相手が心を開いてくれないといけない。
わたしはたまあに友達の悩みなどを聞くことがあるけれど、口が上手い方ではないし、悩んでいる人に下手なことを言えないと思っているので、そばにいてあげることしかできない。
相手の心をうまく開くことができる人というのは、何か生まれ持った特性があるのだろうなあ、と思う。
カンポちゃんも、「自分にはこの仕事は向いていないかも」と悩んでいたけれど、「悩んでいる人の力になれた」経験が積み重なっていくことで自信を得る。経験がもたらしてくれるものは大きいと思う。
日々、自分は何がしたいのか考えている。
考えても、やってみないとわからないかもしれない。いろんな経験を、後悔しないように、していきたい。