希望の糸
著者:東野圭吾
おすすめ度:★★★★☆
地震によって子供たちを亡くした夫婦にやっとできた一人の子供。でも、その子は自分は彼らの身代わりのように思えてならない。
そんな中、ある喫茶店の店長が殺されるという事件が起きる。どの人からも「いい人だった」と言われる店長に、一体何があったのか…
という、あらすじである。
子供を持つ、ということは一組の夫婦にとって生きがいになるのだと、この本から学んだ。
自分の子供が欲しいか、という問いは、大学生なのでまだあまり聞かれることがない。
しかし、今まで聞かれた時には「まだわからない」と答えていた。まだ、なぜ子供が欲しくなるのかわからないからだ。
でも、まだわからなくてもいいのかもしれない。
その時になって、欲しい、と思えたら持てばいいのだ。
持てばいいのだ、と簡単に言ってしまったけれど、
世の中はそんなに甘くなくて、なかなか子供ができないこともある。
その辛さは、きっと当人たちにしかわからないものだろう。
「なかなか子供ができない」ということも、この本のキーワードになっているので、ぜひ覚えておいて欲しい。笑
あまり書くとネタバレになってしまうのでここまでで終わりにするが、著者の作品はいつも事件の裏側に大切なことがある。素敵なミステリーだなあ、といつも感慨深くなる。
家族関係ってなんだろう、と思う人には、ぜひ読んで欲しい。