大学生の本100冊アウトプット

本を読まないと言われる大学生のひとりとして、100冊アウトプットしてみようと思い始めました。

No.53 ただいま神様当番

 

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ただいま神様当番

著者:青山美智子

おすすめ度:★★★☆☆

 

 

母とわたしの間で、最近「来ている」のが、青山美智子さんの作品である。

 

決まって連作短編集であり、前半で出てきた人物がちょこちょこ後半で関わってきたりするため、人物像や関係性が伝わりやすい。

 

 

何度も言ってきたけれど、連作短編集は大好物である。例えるならば、職場の先輩と地元が一緒だったり、大学で新しく知り合った人が自分と似た趣味を持っていた時のような、共通点を見つけた時の嬉しさのようなものがある。

「あの人とあの人はこんなところで繋がっていたのか!」と、物語が一気に立体的になるような感じ。

 

 

この作品では、著者の作品の中でも、「どこにでもいそうな人たち」を集めた短編集であると思う。

毎朝、同じ時刻のバスに乗る人達に「神様」は狙いを定め、彼らの生活に少しだけ遊び心と勇気を与える。

 

 

明日、朝起きたら神様当番になっているのは、あなたかも…?

 

 

 

 

No.52 人生にゆとりを生みだす 知の整理術

 

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人生にゆとりを生みだす 知の整理術

著者:pha

おすすめ度:★★★★☆

 

 

更新がとてつもなく遅くなってしまい、母に「早くブログ更新してよ」とせかされるまでになってしまった。

 

もし、母以外に楽しみにしてくれている人がいるとしたら申し訳ない…

 

ということで、久しぶりの読書記録。

これはいつ読んだ本だったか…(遠い目)

 

 

頭のいい人は2グループに分けられると思う。

頭が良すぎて普通の人には話が伝わりにくい人たちと、頭が良いため普通の人にもわかりやすく話を伝えてくれる人たちである。

著者は、後者であるため、この本もすらすら〜と読めてしまった。

 

 

はじめに、著者が最も伝えたいことはこれだ!というのが書いてあるのでわかりやすい。

「一生懸命、必死でがんばってやっているやつよりも、なんとなく楽しみながらやっているやつのほうが強い」ということである。

 

 

この本は、知識を得る際に、どのように学べばうまく情報を整理することができるか?を、イラスト付きでわかりやすく示してくれている。

 

 

 

例えば、何かに対してやる気が出ないとき、楽しいと思えないとき、そのジャンルに詳しい人に会って話を聞いたり、本を読んで思考をトレースすることで楽しめるようになれるかもよ、とヒントをくれている。

 

 

私自身、これから勉強することも多いので、著者のくれたヒントを参考にしながら楽しんで学びたいと思う。

 

 

 

No.51 まち

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まち

著者:小野寺史宜

おすすめ度:★★★★☆

 

 

本当は「ひと」から読みたかったけれど、どの図書館に行っても「まち」だけしかなかったので、

しゃーなし、「まち」から借りてきた。

 

 

これは、2019年に本屋大賞で2位を獲得した

「ひと」の第二部作なのだけれど、

印象としては「ライフ」と似ていた。

そもそも舞台が同じなのである。

ちなみに「ライフ」の主人公も登場する。笑

 

 

小野寺さんの描く主人公は、いつも冷静だなあと思う。かつ、会話のテンポが心地よく、読んでいて落ち着く。あと、主人公が不器用。

わたし自信が、ぼんやりとしていて、感情的な人が苦手だからそう思うのかもしれない。

不器用な人が好きだということは、21年以上生きてきてだんだんと気がついてきた。

器用な人も憧れるけれど、不器用でも真っ直ぐに生きている人はかっこいい。そういうかっこよさが、「まち」の主人公にはある。

 

 

主人公である瞬一は、昔火災で両親を亡くしている。ずっと、自分を助けようとしたばかりに両親は亡くなってしまったのではないかと悩んでいたが、

その瞬一をそのあと一人で育ててくれたじいちゃんは「やっぱりお前をたすけに行ったんだと思うよ」「瞬一は責任なんて感じるな。二人のことを、ただ誇れ。知枝子さんも紀一もお前を守れる人間だった。そういうことだからな」という。

 

 

じいちゃんの、物事をうやむやにしない真っ直ぐさに感動した。良い部分が、ちゃんと孫にも引き継がれている。

 

 

「まち」というタイトルは、村から出てきた瞬一が、街の人々と関わることによってちょっとずつ街に適応していく様子を表しているのではないか、と思う。

 

 

瞬一のこれからが、楽しみである。