大学生の本100冊アウトプット

本を読まないと言われる大学生のひとりとして、100冊アウトプットしてみようと思い始めました。

No.50 希望の糸

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希望の糸

著者:東野圭吾

おすすめ度:★★★★☆

 

 

地震によって子供たちを亡くした夫婦にやっとできた一人の子供。でも、その子は自分は彼らの身代わりのように思えてならない。

 

そんな中、ある喫茶店の店長が殺されるという事件が起きる。どの人からも「いい人だった」と言われる店長に、一体何があったのか…

 

という、あらすじである。

 

 

 

子供を持つ、ということは一組の夫婦にとって生きがいになるのだと、この本から学んだ。

自分の子供が欲しいか、という問いは、大学生なのでまだあまり聞かれることがない。

しかし、今まで聞かれた時には「まだわからない」と答えていた。まだ、なぜ子供が欲しくなるのかわからないからだ。

でも、まだわからなくてもいいのかもしれない。

その時になって、欲しい、と思えたら持てばいいのだ。

 

 

持てばいいのだ、と簡単に言ってしまったけれど、

世の中はそんなに甘くなくて、なかなか子供ができないこともある。

その辛さは、きっと当人たちにしかわからないものだろう。

「なかなか子供ができない」ということも、この本のキーワードになっているので、ぜひ覚えておいて欲しい。笑

 

 

 

あまり書くとネタバレになってしまうのでここまでで終わりにするが、著者の作品はいつも事件の裏側に大切なことがある。素敵なミステリーだなあ、といつも感慨深くなる。

 

家族関係ってなんだろう、と思う人には、ぜひ読んで欲しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

No.49 あしたの君へ

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あしたの君へ

著者:柚月裕子

おすすめ度:★★★★☆

 

 

柚月裕子さんの作品は二冊目。

家庭裁判所調査官である「カンポちゃん」のお話。

 

 

「慈雨」のようなミステリー性がなく、次はどうなる!?という展開ではなかった分、ゆっくり読めて、家庭裁判所調査官という仕事の難しさを学ぶことができた。少年事件や離婚問題を解決に導くお仕事。

 

 

対事件ではなく対人の仕事は、相手が心を開いてくれないといけない。

わたしはたまあに友達の悩みなどを聞くことがあるけれど、口が上手い方ではないし、悩んでいる人に下手なことを言えないと思っているので、そばにいてあげることしかできない。

 

 

相手の心をうまく開くことができる人というのは、何か生まれ持った特性があるのだろうなあ、と思う。

 

カンポちゃんも、「自分にはこの仕事は向いていないかも」と悩んでいたけれど、「悩んでいる人の力になれた」経験が積み重なっていくことで自信を得る。経験がもたらしてくれるものは大きいと思う。

 

 

日々、自分は何がしたいのか考えている。

考えても、やってみないとわからないかもしれない。いろんな経験を、後悔しないように、していきたい。

 

 

 

 

No.48 まだ温かい鍋を抱いておやすみ

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まだ温かい鍋を抱いておやすみ

著者:彩瀬まる

おすすめ度:★★★☆☆

 

 

図書館で彩瀬まるさんの新しい本を見つけると嬉しくなる。

 

この作品は、料理をテーマにした、少しファンタジックな短編集である。

思い出の味、がテーマだと思う。

思い出にはいろいろあるけれど、五感を使った思い出は記憶に残りやすい。

特に、「味」は、ひとりで経験するものではなく「誰か」との思い出になることが多いと思う。

その点で、この物語の中にも様々な人間関係があった。

 

 

著者の作品を初めて読んだのは、高校生の時の、現代文の模試の時間だった。

その時の「神様のケーキを頬ばるまで」という作品が、模試に掲載されている部分しか読めないながらも、繊細な気持ちが描かれていて、「新しいお気に入りの作家さんを見つけた!」と思った。

クラスの他の子達も、「あのお話おもしろかったよね」といっていた気がする。

 

 

 

思えば、わたしは高校国語が大好きだった。

現代文はもちろん、古文や漢文も。

 

古典は、ルールさえ覚えてしまえば、昔の人になったようにすらすら読めると思う。

一方で、現代文は難しい。

教科書的に答えは存在するけれど、わたしは、人それぞれ捉え方は違うと思うのだ。というか、人それぞれ違う捉え方があってもいいと思う。

それらの異なる意見を、交わし合うのが現代文の授業の醍醐味かなあ、と思う。

 

 

記憶的には国語しか勉強していなかった高校時代が懐かしい。教えてくれた先生は元気だろうか。