眠れぬ夜はケーキを焼いて
著者:午後
おすすめ度:★★☆☆☆
「憂鬱な気分になった時は、利き手と逆の手を使って何かするといいよって、聞いたことがある」
と言ってくれたのは、大学に入学して初めてできた友達だ。利き手と逆の手をなんとかしてうまく使おうと集中することによって、憂鬱な思考を制御するのだという。
今年の3月まで、ずっと研究室活動で忙しい日々を過ごしていたのに、4月になって急にひと段落し、気が抜けてしまった。その結果、考えなくてもいいことを考える時間が増えて、心の状態が良くない日もあった。
友達の言葉を思い出して、憂鬱な気分から抜け出したいなあと、本当に久しぶりにブログを書いてみた。
ブログに書こうと思って本を読んでいると気づいたことがあって、「人に理解してもらえるように読む」ことはすごく頭を使うなあと思う。自分の娯楽のためだけになんとなく、ぼんやり読んでいる時とは集中力がだんぜん違う。
結果、さっきまでうだうだ考えていたことはどこかへ飛んでいき、ブログを書くことだけに集中している。漫画だったら多分、頭に巻かれたハチマキに「ブログに集中!」と書かれているくらい集中している。
……それは置いておいて、本の話をしよう。
本というか、これはエッセイ漫画である。
作者は生活のリズムが安定しにくい体質のようで、1日中寝ていて夜中に目が覚めることもあるそうだ。
そんなときにお菓子を焼いたり料理を作ったりする。
わたしはどちらかというと食べることに興味がなくて、自分のためだけに食べものを作ることができるってすごいと思う。本の中では気持ちが落ち込み気味な作者だけど、それができるだけでもう生きていける。夢中になれることが生活に繋がっているっていいな。
わたしも気分転換になることをひとつでも多く見つけたい。