ひと
著者:小野寺史宜
おすすめ度:★★★★★
やっとこさこの本を読むことができた。
軽く3ヶ月くらいずっと読みたい読みたいと思っていた気がする。
この「ひと」の主人公、両親を亡くし、親戚には金をせびられ、散々な目に遭うのだが、それでも生きていくのか、生きていけるのかと、人間の底力を見るようだった。
さまざまな「ひと」がいる世の中。
相変わらず小野寺さんの作品の主人公は素直で真面目な感じだ。そして人の気持ちを捉えるのが上手い。でも、だからこそ、散々な目に遭いながらも、「お前は本当に不器用なんだから」と、世を渡っていくために手助けしてくれる人も必ずいるのだ。
この本は、読後感が最高に良かった。
何に対しても一歩引いて譲ってきた主人公が、「これだけは譲れない」と思ったもの。
主人公の熱量を感じ、「いいじゃん!」と心の中で叫んだ。笑
・人生うまくいかないなあという人
・ひとってなんだろう?と思ったことがある人
・コロッケが好きという人 (笑)
にぜひ読んでほしい一冊。