著者:朝井リョウ
おすすめ度:★★★☆☆
5人の視点から、高校の日常生活が描かれている短編集。
タイトルの桐島が出てくるのかと思っていたけれど、「やめるってよ」というように桐島自身は出てこなくて、その周りの人物が桐島とどこかで繋がっているという感じ。
高校生ってこんなに自意識があったっけ!?と思ったけれど、こういう繊細な心理描写がある物語は2010年当時は新しかったのだろう。高校生というよりは、高校生になりきれなかった中学3年生のようだと思った。
最後のお話は、「もういちど生まれる」につながるような内容だな、という印象を受けた。
将来を考えなくちゃいけない時期の悩みをうまく表現していると思う。
早く朝井さんの新刊でないかなあ〜〜〜。