大学生の本100冊アウトプット

本を読まないと言われる大学生のひとりとして、100冊アウトプットしてみようと思い始めました。

No.33 今日も町の隅で

 

f:id:negoto_sleepy:20201012105757j:plain

今日も町の隅で

著者:小野寺史宜

おすすめ度:★★★★☆

 

 

いろんな年代の人が主人公となっている短編集。

 

 

10編からなるが、私のお気に入りは、

「逆にタワー」である。

 

 

「逆にタワー」の中で、男の子と女の子は東京タワーにデートに行くけれど、女の子はやっぱり上れない、という。以前エレベーターで痴漢に遭ってしまったのだという。

 

______「東京タワーに上れたら楽しかったろうけど。わたし、上から見下ろすより、こうやって下から見上げるほうが好き。そのほうが、何か、やってやろうって気になる」______

 

そのあと、今度東京タワーに来る時までには上れるようにしておく、とも。

強いなあ、と思った。

 

 

 

人生いろいろあって、うまくいかないことがたくさんある。物語を読んでいると、うまくいっている人なんていない。その中で、みんなどうにか強くあろうとしている。実感が湧かないけれど、実際の人々もそうなんだろう。

小野寺さんの本を読むと、私も強く生きていこう、と思える。