さいはての家
著者:彩瀬まる
おすすめ度:★★★☆☆
題名の通り、ちょっと重く暗い話が多かった。
同じ物件に代わる代わる住んでいく人たちの短編集。
でも最後は少し希望が見えるような、お話。
「さいはて」という言葉を初めて聞いたのは、
「さいはてにて」という映画でだったのではないかと思う。
数年前に見たから、あまり内容は覚えていないけれど、
母親が「怖い題名だね」と言っていて、その時初めて
「さいはて」って怖い意味なんだ、と知った。
weblioの辞書で引くと、
1、これより先はないという端。特に、陸地や国の中央から最も離れたところ。
2、最も後。最後。
とあった。
先が見えないほどくらい家。
最後の家。
どちらかと言えば、最後の家、
のほうがこのお話にはしっくりくる。
自分は、人生の最後はどんな家に住みたいだろう、
と考えてもあまり想像できないけれど、
なにか事情がある人を受け入れてくれるこの「さいはての家」
に住まなくてはいけないような事情が、将来なければいいなあ、
とのんきに考えてみた今日だった。