大学生の本100冊アウトプット

本を読まないと言われる大学生のひとりとして、100冊アウトプットしてみようと思い始めました。

No.56 アンと愛情

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アンと愛情

著者:坂木司

おすすめ度:★★★★☆

 

 

待望のアンちゃんシリーズの新作だったのだけれど、いつの間にか自分の年齢がアンちゃんの年齢をこしていてショックだった。笑

 

 

今回も和菓子にまつわる謎を、みつ屋のみんなで考えるお話が主なのだけれど、アンちゃんが成人したこともあり、みつ屋でのアルバイトを通しての心の中の葛藤が描かれていた。大人になった証拠だなあと思う。ぐるぐるした思いに共感しすぎて、読んでいて苦しくなってしまったほどである。

 

シリーズ三作目になるけれど、アンちゃんの成長がよく感じられる一冊になっている。

 

この本を読んだらなんだか生八つ橋が食べたくなってきた。あんこって、いろんな味を再現できて、ドラえもんみたいな食べ物だと思う。ちなみにわたしはマンゴー味の生八つ橋がすき。笑

 

 

物事のルーツを考えることの大切さを、いつも教えてくれる作品である。

わたしもこれから研究室活動が増えていくけれど、なぜ?を大切にして実験していきたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

No.55 きらきら眼鏡

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きらきら眼鏡

著者:森沢明夫

おすすめ度:★★★★★

 

 

「自分の人生を愛せないと嘆くなら、愛せるように自分が生きるしかない。他に何ができる?」

 

どちらかと言えば、厳しい言葉だと思う。

「自分」ではなく、「自分の人生」という表現には、変えることのできない運命的要素が含まれている気がする。

でも、変えることのできない部分も、自分の人生なのだから、愛せるようになるにはどう生きるべきか考えなさい、と言われていると感じた。

 

 

これは、家族だった猫を失った明海が、古本屋で「死を輝かせる生き方」という本を買うことで、ある女性と出会い、惹かれていく物語である。

 

 

いるだけで周りを笑顔にさせるような彼女は、一年くらい前から「自分の視界に入ったものすべてをきらきら輝いたものにしてくれる眼鏡」をかけることにしたそうである。そうすることで、経験したことから得られた感情を丁寧に味わうことができる、という。

 

でも、そんな彼女には、もうすぐ亡くなってしまう恋人がいて……

 

 

 

うまくいかないと、嘆いてばかりではいけない。自分の人生を愛せるように、きらきら眼鏡をかけることにした彼女を、見習いたい。

 

 

 

 

No.54 お探し物は図書室まで

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お探し物は図書室まで

著者:青山美智子

おすすめ度:★★★★★

 

 

前回に引き続き、青山美智子さんの作品。

これは、2021年度本屋大賞10作品のうちにもノミネートされた。

 

 

今までの著者の作品と少し違うのは、「お仕事」に関わる人たちが、やりきれない思いを抱えているということ。心情を繊細に描き、切なくなってしまう時もあった。でも、みんな図書室にいる「小町さん」にヒントとなる本と羊毛フェルトのふろくをもらって前を向いていく。

 

 

ちなみに、物語の中で小町さんは羊毛フェルトをザクザク刺しているのだが、わたしも羊毛フェルトにはまってしまった。ものすごい影響力のある本だ。笑

 

 

著者の物語は、前に進めない私たちの背中をポンっと押してくれるような存在であり続けると思う。

この本は購入したので、立ち止まった時には読み返し、小町さんからヒントをもらいたい。